生まれて初めて流れ星を見たのは。。。
ちょうどこの時期
お盆真っ只中の中学2年夏休み。。。。。

当時は仲のいい友達たちと目的もなく夜中に集まっては
馬鹿な話を朝までするのが日課で
今考えれば、たいしたお金がなくても全然楽しく遊べていた。

当時の実家にはお風呂がなく毎日銭湯に通っていたのだけど、
いつしか、当時一番仲の良かった友達と一緒に
毎晩銭湯に行くのが通例になってしまった。

今、考えればその子の家にはお風呂があったのに(笑)

毎晩10時、11時ごろになったら銭湯の準備をして出かけた。

当時はまだスーパー銭湯などないので
どこの街にもある普通のいわいる銭湯へ

特に目的地を定めず二人して自転車でブラブラ移動しながら
初めて見つけた銭湯に手当たり次第入って行く…

そんな夏休みを過ごすある日。。。

別の友人が
『流れ星見に行かない?』と。

話を聞くと今夜なんたら流星群とやらで大量の流れ星が見れるらしい

夜、5人ほど友達で集まって流星群観測へ

初めての流星観測に期待していたら
どうやら電車でどっかに行くらしい話に。。。

そんな話聞いてないし

いつも集まっている近くの公園で見るのだとばっかり思って
仲の良い友達と俺はいつもの銭湯セット持参で来てるのに。。。

まぁ
いいか。

と、
言われるままに友達について行った
特に気にもせず向かった目的地は。。。淡輪海水浴場。

えっ!?
普通に小旅行レベルなんやけど。。。。。

お金は何とかいけるけど
俺と友達が持っている袋の中身は水着じゃなくてお風呂セット(汗

まー
いいか

そのまま流れで
お風呂セットを持ったまま夜の淡輪海水浴場へー

最初に話を持ってきた友達も実際に行くのは初めてらしく
小さな冒険気分で夜中の小旅行に。。。

移動中の南海電車
時間も遅くガラガラでみんななでワイワイしていると。。。

。。。終点〜終点〜
この電車はここまでです〜

なんと目的地途中で降ろされてしまった。

なんでも後から聞くと
途中で乗り換えのアナウンスらしきものが流れていたそうだが
少し気の弱い友達が一人気づいたものの
盛り上がってワイワイ言っている俺らに言えなかったらしい(汗

そこは言っとけよ。。。。。

真夜中の見知らぬ駅掘り出された5人。。。
さーどうするー

作戦会議を開き無謀な俺らが出した答えは!!。。。

線路に沿ってそのまま歩こう!!

無知な中学生の考えはこんなもんです。。。。
今思うと情けない…

30分ほど歩いて。。。

はい
偶然付近巡回中のパトカーにしっかり止められました。。。。。

事情を話すと
淡輪までとても歩ける距離じゃないみたいで
呆れ顔で苦笑いされたものの
その警察官たちは暇だったのか結構しっかり話を聞いてくれて
一緒にどうするか考えてくれました。

で、
とりあえずタクシーを使って目的の淡輪まで行くことに
初志貫徹ってやつですね(笑

タクシー代は全て友達もちで。。。
なんせ銭湯代しか持ってなかったし(汗

なんやかんやで辿り着いた淡輪海水浴場

その名も『ときめきビーチ』

そもそも友達は流星群を見る目的地に
何故、行った事もないココを選んだのかは
未だに不明だったりするのですが…

何とか辿り着きました。

さー
砂浜へー!!!!

と、
思ったら

入口に鍵が掛かってるんですけど。。。。。

マジで?

親身に行き方教えてくれた警察官
知らなかったのかよー

今更帰る訳にも行かず
無理やり塀を乗り越えて砂浜へ

辿り着いたそこは

ライトアップもされていない真っ暗な海
静かに押し寄せる波の音
肌にまとわりつく暖かい潮風

当然ビニールシートなど持ってる訳ない俺らは
そのまま誰もいない真夜中の砂浜のど真ん中に大の字になり。。。

そこには
満点の星空が。。。

普段、家の近所では
決して見ることができないレベルの星空に
興奮して盛り上がったが

しだいに誰もしゃべらなくなった。。。

圧倒的な夜空の迫力に完全に吸い込まれた

静寂の中。。。

一斉にあっ!!と声をあげた

それはまさに一瞬
細い光の線が高速で夜空を切り裂いた。

生まれて初めて見る流れ星

イメージしていたものと違い
本当に一瞬、瞬きの隙も与えない光の筋

その一瞬さに
すごく貴重なものを見た感動があった

その流れ星を合図にしたように降り注ぐような流星群

落ち着いてきた俺らは
やっと会話をしだした。

『何お願いするん?』
『とても願い事3回も言えないねー』
『金、金、金か 女、女、女やな』

馬鹿話をしながら終わることない流星群を眺めたまま
いつしかそのまま眠りについてしまった。。。。。。。。

目が覚めたのは
周りに一般の海水浴客が現れだした頃

周囲のガヤガヤする声に目が覚めた

昨夜の幻想的な星空とは一転
そこは真夏の海水浴場のど真ん中だった

先に起きた友達は
どこからか仕入れたビーチボール片手に砂浜を走り回っていた。

水着など持ってきてない俺らは
上だけ脱いで普通に夏の海を満喫してそのまま帰宅した

その夜
いつものように友達と二人で夜中の銭湯めぐり

大阪市内で見る空はやはりいつも通りの空で
昨夜の星空と同じものを見ているようには決して思えなかった

それから
6年ほど

毎年お盆の恒例行事となった
夜中の淡輪流星群観測ツアー

いつしか無くなってしまったけど

この季節になったら毎年思い出す
初めて見た流星群の感動

あれから

何度も流星群を見ることがあったけど

未だに
あの時、あの日以上はない

 

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